2023年6月20日火曜日

スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース

観て損って事は無い。

劇場で見る価値のある映像であるのは間違いない。

次回作来たら見に行く。


で、こっからネタバレあり。

あと、多分文句ばっかり言ってるだろう。


・良い点


 映像的には前作からかなりの時間が経過したので、技術的に相当な進化したの感じられると思う。また、アクションシーンによっては観ていて快感を感じられる部分もある。


・もったりした序盤


 スパイダー人生には問題があります。というのを二人分描くので「またそれ見せられるのかよ…」という気分になる。じっくり描きたい、というのはわからんでもないのだが、「んー…」という気分の状態でコメディシーンだされて笑えますか?と言われると真顔で無理だと言う。ケーキのくだりとか本当に冗長。


・軸がぶれまくる脚本


 前作ではモラレスを軸に描いて成功していたと思うのだが、正直観ていて今回の二人主人公でどちらも感情移入する気にならない。MCUにおける「主人公は人間的に成長しない問題」というのがあるそうだが、スパイダー人生には問題がありますってのは今更な気がする…ああ、初見の人向けの情報ではあるのか。ただ、そうだとしたら描写が不足しているし、知ってる人には「それ先週シンプソンズで見た」でしか無いのでダルい。


 あと、私としては恋愛要素は蛇足感が強かった。二人で「Friend」って言って終わった訳じゃないですか。それで良くないか?友人と上手く行っていないのがまるで恋愛が原因です、みたいな感じになってしまってる。


・スパイダーヴァース


 スパイダーヴァースについて説明が行われる。「はぁ…そうですか」としか思わない。見ていてわからなかったのだが、別なアース?で過ごしたら、同じだけ他のアース?でも同じだけ時間が過ぎるの?まぁそうじゃないとなんとかポイント?でも分岐がどうの、な訳ですが、その説明聞いていて「それって統計のバミューダトライアングルじゃないの?」という感じで…


 スパイダーマン2099のいる世界は2099年なんだろ?で、ノワールは1930年代ぐらいか?

まぁ時間が彼の言う通りに流れるとして、じゃあ全てのヴァースはスパイダーマン中心に流れる訳?まぁお祭りだからと言われればそうなんだろうが、次元をあれだけ移動できるのに、時間は移動できないのか?

というか、だとしたら分岐点であるなんとかポイントを達成しないとどこかのヴァースが崩壊する。というのが実証されない訳だよね?あくまでも、「そうであるのかも知れない」ってレベルだろ。あくまでも2099といるAI?が予測した話でしかない。つーかマイルスの予測は無いのかよ(笑)


 色々話のが進むのはいいとして、全然中心となる軸が無い。軸となる3人、マイルス、グウェン、ミゲル(2099)が揃って適当な事をやっている内にどんどん話がややこしくなってゆく。ストーリーはかなり漠然とした印象(その割に妙に長い)を受けた。


 あとこれが凄い気になった…まぁお祭りだからこれでいいのかも知れないけどさ、他のその他大勢のスパイダーマンも色々な背景があるんでしょ?カノンを達成してスパイダーマンである現在に至る、という。これ扱いが完全にその他大勢じゃないですか。スパイダー感覚とかどうなってんの?スパイダーマンにはスパイダー感覚が働かないって話は無いですよね?前作でも働いていたし。結構あのドタバタが売りだったんだと思うんだよ、トレイラーで見ても。あれじゃ使い捨ての戦闘員じゃないの。


 ああ、そうだ疑問だったのは、2099は何故スパイダーマンを集めてるの?ヴァースを崩壊させないためなのか?つーかあんな事をして集めていたら、それが因果を崩壊させる因子にならないの?プレヒストリースパイダーマン(そんなのいるか知らないが、時間が関係無いのならいたっていい訳だ)みたいのがいたとして、そいつにギズモ(でしたっけ?)与えたらヴァースに影響しないのか?


・映像技術

 で、映像技術の話。前作ではコミックの中の世界みたいでまぁ本当に驚いたよ。80年代チックなのか?もっと前?絵柄的には80年代後半ぐらい?詳しくないのでその辺良く分からんのですが、今作のグウェンの世界って非常にイラスト的というか、90年代チックな感じ。凄いのはわかるんだけど、正直に言うとすごいCGっぽく感じる。で、3DCGを加工して作ってる訳だが新鮮さを感じない。近似値って感じで。技術的には凄い進化してるな、と思うんですよ。ただ、マイルスの世界も技術が上がった事で特に背景がすごい実写っぽくなった。あんまり意味無いですよね、これ?


 前作は狂気とも言えるフレームレートすら違うという地下以降に増えた仲間が「それぞれが異次元から来た」ってのが一目瞭然だった。今作でも2D風、鉛筆画風とか手間がかかってるのはわかるんですが、インパクトがほとんど無い。ゲームのが登場してます?いや、そういうトリビア的なのはトリビアとしてやってくれ…「ほら!?みましたか?トリビアですよ!」って出されても「はぁそうっすね」としか。いや、多分話が盛り上がってたら楽しめたんだろうよ、そういうシーンも。でも今作はそうじゃなかった。


 アクションシーンの幾つかは素晴らしかった。特にスピード感のある場面構成が。ただ、目玉シーンの大半は「それさっきもやりませんでしたっけ?」みたいのが多くて、見ていて快感が続かない。


 まぁそれでも見て損した!とは全く思わない。見ないで悶々とするよりは見てすっきりしたよ。次も見ると思う。前作は素晴らしかったし、未だに見る事がある。今作は…んー、メディアはどうするかね。でも今回吹替で見たから原語で見てみたい気がする。まぁ多分買うのだろう。

0 件のコメント:

コメントを投稿

RRR

RRR Trailer (Telugu) - NTR, Ram Charan, Ajay Devgn, Alia Bhatt | SS Rajamouli | 25th March 2022 予告、結構昔の映画予告並に中身に触れてるんで観る気があったら見ない方がいいかも…その気が...