2023年12月7日木曜日

ナポレオン(2023年)

 首都圏では知らないが、地方では公開初週にも関わらず入りはイマイチ。

点数付けるなら6/10かな…。


ネタバレあるよ。

で、ネタバレといえばナポレオンはワーテルローで負けます、みたいのが「ネタバレだ!」とか言う奴がいるらしい。マジか。


褒める所


衣装!衣装は素晴らしかった。こういうの雑な映画は沢山あるが衣装が見たいなら一見の価値あり。

以上!


以下愚痴です!


駄作ではもちろん無いのだが、他に褒める所はありません。戦闘シーンは総じてアホみたいで…いや意図的にそうしているのかも知れないけど戦闘シーン見たかったら1970年のワーテルローで足ります。この作品ならではってのは無いね。山場はアウステルリッツ(いや、本当にここがこの映画の山場)なんだけど、あのシーンは誇張とすら言えないような場面で…いやもちろん意図的に映画的にしてるんだろうけど、まぁあれだ。映画的にも戦闘シーンはクソだな。プライベートライアン症候群みたいな、リドリー・スコットの演出としては溜息しか出ない…グラディエーターのゲルマン遠征の乱戦になる「まで」の演出は素晴らしかった。ナポレオンではあの「乱戦」を連発する。


戦闘シーンがアホみたいと書いたがともかくメリハリが無い。バリー・リンドンの方が数倍マシですよ。何があった?というか観ていて本当にわからなかったのだがリドリー・スコットは何を撮りたかったんだろう。「ナポレオン 英雄か怪物か」とか「ナポレオン 愛の手紙」とかにした方が良かったんじゃないの?この内容で「ナポレオン」だけで通すのはなぁ…凄いぼやけた作品ですよこれ。


これは言ってもしょうがない所だが全編ほんの一部を除いて英語で喋る。なのに突然外交官二人が何語かに変わる(突然英語字幕が出る)のに声を潜めて喋っているのでイマイチ何語かはっきりしなかった。ラテン語とか?


イベントの中身はどうあれタイムラインは事実なので観ていて別に盛り上がる事も無い。アウステルリッツがアレなので盛り上がらないんだよ!タイムライン以外はまぁ意図的なんだろうが全然史実と違う。トゥーロンももちろんあんな風雲たけし城みたいな代物では無いので。じゃあアルコレ橋とか入れてもいいのでは?英雄か怪物かってどっちでも無い。ただの男だった、とでもしたいのかも知れないが才能があったのは間違いなく事実である。諸国民の戦いとかを調べれば良く分かる話だ。


ホアキン・フェニックスの演技に問題は無いのだが、最初っから「ナポレオン」状態で現れる。トゥーロンの時24歳。無理があるだろ。で、中盤ジョセフィーヌに「太った」とか言われるが…いやぁちょっとは衣装で太ったけど誤差みたいなもんで…。


映画で戴冠式の衣装見ていて、神戸でレプリカを見たのを思い出した。あれ素晴らしかった。撮影禁止だったので私の手元には何も残っていないが、今もあるのならもう一度見に行きたい。30キロぐらいあるんでしたっけ?


途中でも出てきたのかも知れないがサインのシーンでダヴーが映ってるのが良かった。他の将軍達は誰が誰だからわからなかった。スタッフロール中は苦虫噛み締めていてちゃんと見てなかった。まぁ二度と観ないからここらで終わり。

2023年6月20日火曜日

スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース

観て損って事は無い。

劇場で見る価値のある映像であるのは間違いない。

次回作来たら見に行く。


で、こっからネタバレあり。

あと、多分文句ばっかり言ってるだろう。


・良い点


 映像的には前作からかなりの時間が経過したので、技術的に相当な進化したの感じられると思う。また、アクションシーンによっては観ていて快感を感じられる部分もある。


・もったりした序盤


 スパイダー人生には問題があります。というのを二人分描くので「またそれ見せられるのかよ…」という気分になる。じっくり描きたい、というのはわからんでもないのだが、「んー…」という気分の状態でコメディシーンだされて笑えますか?と言われると真顔で無理だと言う。ケーキのくだりとか本当に冗長。


・軸がぶれまくる脚本


 前作ではモラレスを軸に描いて成功していたと思うのだが、正直観ていて今回の二人主人公でどちらも感情移入する気にならない。MCUにおける「主人公は人間的に成長しない問題」というのがあるそうだが、スパイダー人生には問題がありますってのは今更な気がする…ああ、初見の人向けの情報ではあるのか。ただ、そうだとしたら描写が不足しているし、知ってる人には「それ先週シンプソンズで見た」でしか無いのでダルい。


 あと、私としては恋愛要素は蛇足感が強かった。二人で「Friend」って言って終わった訳じゃないですか。それで良くないか?友人と上手く行っていないのがまるで恋愛が原因です、みたいな感じになってしまってる。


・スパイダーヴァース


 スパイダーヴァースについて説明が行われる。「はぁ…そうですか」としか思わない。見ていてわからなかったのだが、別なアース?で過ごしたら、同じだけ他のアース?でも同じだけ時間が過ぎるの?まぁそうじゃないとなんとかポイント?でも分岐がどうの、な訳ですが、その説明聞いていて「それって統計のバミューダトライアングルじゃないの?」という感じで…


 スパイダーマン2099のいる世界は2099年なんだろ?で、ノワールは1930年代ぐらいか?

まぁ時間が彼の言う通りに流れるとして、じゃあ全てのヴァースはスパイダーマン中心に流れる訳?まぁお祭りだからと言われればそうなんだろうが、次元をあれだけ移動できるのに、時間は移動できないのか?

というか、だとしたら分岐点であるなんとかポイントを達成しないとどこかのヴァースが崩壊する。というのが実証されない訳だよね?あくまでも、「そうであるのかも知れない」ってレベルだろ。あくまでも2099といるAI?が予測した話でしかない。つーかマイルスの予測は無いのかよ(笑)


 色々話のが進むのはいいとして、全然中心となる軸が無い。軸となる3人、マイルス、グウェン、ミゲル(2099)が揃って適当な事をやっている内にどんどん話がややこしくなってゆく。ストーリーはかなり漠然とした印象(その割に妙に長い)を受けた。


 あとこれが凄い気になった…まぁお祭りだからこれでいいのかも知れないけどさ、他のその他大勢のスパイダーマンも色々な背景があるんでしょ?カノンを達成してスパイダーマンである現在に至る、という。これ扱いが完全にその他大勢じゃないですか。スパイダー感覚とかどうなってんの?スパイダーマンにはスパイダー感覚が働かないって話は無いですよね?前作でも働いていたし。結構あのドタバタが売りだったんだと思うんだよ、トレイラーで見ても。あれじゃ使い捨ての戦闘員じゃないの。


 ああ、そうだ疑問だったのは、2099は何故スパイダーマンを集めてるの?ヴァースを崩壊させないためなのか?つーかあんな事をして集めていたら、それが因果を崩壊させる因子にならないの?プレヒストリースパイダーマン(そんなのいるか知らないが、時間が関係無いのならいたっていい訳だ)みたいのがいたとして、そいつにギズモ(でしたっけ?)与えたらヴァースに影響しないのか?


・映像技術

 で、映像技術の話。前作ではコミックの中の世界みたいでまぁ本当に驚いたよ。80年代チックなのか?もっと前?絵柄的には80年代後半ぐらい?詳しくないのでその辺良く分からんのですが、今作のグウェンの世界って非常にイラスト的というか、90年代チックな感じ。凄いのはわかるんだけど、正直に言うとすごいCGっぽく感じる。で、3DCGを加工して作ってる訳だが新鮮さを感じない。近似値って感じで。技術的には凄い進化してるな、と思うんですよ。ただ、マイルスの世界も技術が上がった事で特に背景がすごい実写っぽくなった。あんまり意味無いですよね、これ?


 前作は狂気とも言えるフレームレートすら違うという地下以降に増えた仲間が「それぞれが異次元から来た」ってのが一目瞭然だった。今作でも2D風、鉛筆画風とか手間がかかってるのはわかるんですが、インパクトがほとんど無い。ゲームのが登場してます?いや、そういうトリビア的なのはトリビアとしてやってくれ…「ほら!?みましたか?トリビアですよ!」って出されても「はぁそうっすね」としか。いや、多分話が盛り上がってたら楽しめたんだろうよ、そういうシーンも。でも今作はそうじゃなかった。


 アクションシーンの幾つかは素晴らしかった。特にスピード感のある場面構成が。ただ、目玉シーンの大半は「それさっきもやりませんでしたっけ?」みたいのが多くて、見ていて快感が続かない。


 まぁそれでも見て損した!とは全く思わない。見ないで悶々とするよりは見てすっきりしたよ。次も見ると思う。前作は素晴らしかったし、未だに見る事がある。今作は…んー、メディアはどうするかね。でも今回吹替で見たから原語で見てみたい気がする。まぁ多分買うのだろう。

2023年6月17日土曜日

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVol.3

最終作だと言うので結局観に行った。

結論から言えば満足出来た作品だった。


ネタバレがあると思う。多分。



1作目を10点としたら、2作目が2点、3作目は7点ぐらいだ。

3作目は2作目よりは圧倒的にマシだ。ただ、3作目に1作目を越える部分というのは全く無い。

なので「1作目越えを期待するなら観に行かない」ってのも十分選択肢に入るだろう。


。2も酷かったが、3も同じぐらい酷い。ただダラダラと歌が流れるだけ。スクリーン見てて思う。「歌の字幕を出さなきゃならんのって根本的に駄目なのでは?」これっていきなり初回で見ている時に副音声が流れているようなもんだろ。

「歌は世につれ世は歌につれ…今夜も歌っていただきましょう、アースウインドアンドフアイアーで、リーズン!」みたいなベタベタな感じだったよ。これで歌で映画が盛り上がれば私だってそんなに頭に来ないよ。でもさ、2もそうだけど歌掛かっても全然盛り上がらないんだよ。インストのパワーの無さは驚くべき事で、例の「パーパパパ・パー」は1の曲だしなぁ。まぁあれは名曲だなぁ。MCUの中でも1番の名曲だと思うよ。


特にエゴの中(上はそうでもない)がとてもつまらない絵だった2に比べ、3はそこそこ解放感があり、あの良く分からない(MCUをきちんと見ていないからか?)キャプテンハーロックの本拠地みたいの以外は良かった。独特の60年代SFみたいな質感と色は他の映画では中々見られないカラフルさ。とりあえず暗くしてテクスチャ貼りまくればいいんだろ?的な退屈なSF描写と真逆でこれは見る価値があったと思う。


アクションはまぁまぁ。あの回廊のワンカット(まぁ実際にはワンカットでは当然無い訳ですが)は正直私はピンと来なかった。あと、お前また凍るのかよ、と、また宇宙装備使わねぇのかよ、と。私は思うよ、正直あそこで「え?また凍るの?」と観客が想った瞬間に耳の後ろを叩いてマスクが現れてインスト掛けた方が盛り上がっただろうと(笑)


1作目であった「え?」てな展開は2以降一切無くなったなーと感じる。3は内容盛りだくさんな分、余裕がないのか、高速紙芝居みたいな目で追うのが精一杯な印象。


まぁ文句ばっかり言ってるな。でも特に長いわりに2時間30分ぐらい?ダラダラした部分が無いというその辺は大した手腕だと思う。

名前覚えていないけど情報盗みに言った生体基地のヴィジュアルは良かった。生体である意味が感じられなかったが、昔のSFを意識したからああなったのか、実は色々設定があったのかはわからない。あの協力してくれた人どうなったんだろうね?


見ていて気になったのが妙にぼってりしたネヴュラ。ソヴリンはどうなったの?とか疑問は尽きないが、まぁさらっと見て「楽しかったわ」で終わって置いていいんだろう。正直考えるだけ無駄な様な気がしてるし。もちろんつまらなかった訳じゃなくて、人生を破壊する様な映画を私は求めている訳じゃなく、やっぱり娯楽作品を求めているんだと思う。「考えさせられる」とか「現実に即してる」みたいのは本当にもういいわ。


メディア出たら買うか、と言われたら買わないかなぁ。1作目あったら十分だしね。


でも音響はやっぱり映画館に行く価値があったと思う。値段値はあったよ。それで十分だ。


ああ、書き忘れてた。アダム・ウォーロックの人、良かったですね。あのぎこちなさが素晴らしかった。

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